都萬牛とは?TBS系列「林先生の初耳学」でも放送された話題の経産牛

「こだわり続けて、たどりついた”赤”」

霜降り肉とは違う、和牛本来の「うまみやコクのある牛肉を追求した」赤身のお肉。
肥育期間も一般的な28~29カ月に対し、33~48カ月をかける事で生きたまま熟成され、都萬牛は「深いコクと余韻」が素晴らしい経産牛です

※「経産牛とは」
経産牛=子供を産んだことのある牛の事。

宮崎空港から高速を走らせ、40分ほど
山の間に現れた都萬牛のお店。
そこから少し車を走らせ10分ほどで牛舎に到着しました。

牛舎に入り、「都萬牛」に触れあえました。
その色や光沢をみたことや、その場で様々な話や情熱や想いを聞けた事はとても大きな経験でした。

肥育している「矢野」さんは、1年間山形の肥育農家さんで色々と教えてもらい5年ほど前から最初の1頭から育てていった。
そこから4年でこの頭数(約70頭)と超良質な肉質は本当にすごい。
牛への熱い想いがあふれる素敵な方でした。

田辺さんの”NIKU” Tシャツを着て。何かシュールな画だな。笑

都萬牛は経産牛。

つまり子供を産み出す牛。

今回も前々日に生まれた子牛がいて、その牛は本当夜に出産したらしく、もし気がつかなかったら死んでいたそう、、、無事に元気で生まれてよかった。
出産に立ち会わなければならないので、矢野さんは監視カメラで常に牛を見守っているそうです。

産まれた子供に「お肉屋けいすけ三男坊」の”けいすけ社長”が寄ったら親牛に威嚇されてました。笑

今日にでも産まれそうな親牛もいて、本当に命がその場で繋がれているのを拝見させてもらいました。

その親牛は無事に出産したそうですー!!

オスの子供は売りに出し、メスの子供はまた肥育する

この循環でやっているから、今現在かかえている和牛の少子化(和牛の世界での需要の広がりに対して肥育業者が減っている)にもとても良い。

昔からのお肉の常識的な考え方だと「メスの処女牛」が美味しいとされていますが、経産牛が劣るという事は矢野さん曰く証明されていないらしい。

むしろ経産牛で長期肥育した牛の方がフレンチでは美味しいと評価されていると聞きます。

肉マイスターの田辺晋太郎さんがよく「美熟女牛」と例えていますが、まさにその通り。

しっとりとした舌触りで脂はさらりとしている、旨味が後から追っかけてきてクセになる。

元獣医さんが愛情込めて育てる牛

元々都萬牛が出来たのも、矢野さんの父が

「何でこんな脂肪ばかりの不健康な肉を食べなければならないのか?」
「こんなもの、食べる人にも良くないし、牛だって不幸せだ!」

人も牛も不幸せじゃない物なんて、という観点から、それなら

「人にも牛にも健康的で美味しいお肉を育てよう」

と、そこから生まれたのが都萬牛。

元々獣医さんの矢野さんは牛の健康を第一に大切にのびのび大切に育てあげている、その為に牛の色艶がとても良い。

もちろん健康的な内臓の為、ホルモンも美しくとても美味しい。

獣医さんが育て、宮崎の美味しい水だからこそ美味しく綺麗な身体で育つという事。

余談

矢野さんが最初の1頭目を育てた時、感情が入りすぎてしまい、実際捌かれた時

色々考えてしまい立ち直れない気持ちになってしまったらしい・・・

その事もあり、上手な距離感、でも愛情はとても大切。とても牛への愛情のバランスが難しいらしい。

でもそんな優しい人に育ててもらえて環境は素敵。

田辺さんは、もし牛だったらここで飼ってほしいらしい。笑


肉マイスター田辺晋太郎さんの「焼肉のすべて」 都萬牛の事も書いてありますので是非ご覧ください。

この記事の著者

ikuto ito🇯🇵Meat Cutter/お肉の人

伊藤生人
広尾焼肉『お肉屋けいすけ三男坊』
▶︎お肉博士1級/焼肉コンシェルジュ
▶︎店主/肉を切る人/売れなかった元タレント

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