お肉を切る・提供する|厚切り牛タンのカットと肉汁を守る包丁使いの基本
切ることは、焼きの続きです。
どれだけ丁寧に焼いても、切り方ひとつで食感も味も変わります。
肉汁をカッティングボードにこぼさず、お客様の口に届けるまでが仕事です。
当店の切り方:厚切り牛タンのカット
お肉屋けいすけ三男坊では、焼き上がった厚切り牛タンをカットしてご提供しています。切るときに意識しているのは、均等さと美しさ、そして食感です。
当店ではかなり斜めにスライスしていきます。これは見た目のためだけではありません。斜めに入れることで断面が大きくなり、外側のカリカリとした食感と中のしっとりした舌触りを、一口で同時に感じてもらえるからです。この食感のコントラストこそが、厚切り牛タンの一番の魅力です。
力任せは絶対にNG
スライスは力任せでは絶対にうまくいきません。
包丁を滑らすようにスライドさせることが基本です。
力で押し切ろうとすると、肉に余計なストレスがかかり、肉汁がカッティングボードに流れ出てしまいます。せっかく焼きで閉じ込めた旨みが、切る段階で失われてしまうのです。
包丁は引くように、スライドさせるように動かす。肉に無理なストレスを与えず、肉汁をできるだけカッティングボードにこぼさず、お客様の口に届ける——この一心で切っています。
包丁の切れ味と使い方、両方が大事
どれだけ正しい動きを意識しても、包丁が切れなければ意味がありません。切れない包丁は力で押し込む動きになり、肉を傷め、肉汁を逃がします。包丁の手入れは、切る技術と同じくらい大切です。
使い方と切れ味、両方が揃って初めて「正しいカット」ができます。道具の状態を常に確認する習慣をつけてください。
提供するまでが焼きの続き
切り終わったら、すぐに提供します。時間が経つほど、せっかくの食感と温度が失われていきます。カットからお客様の手元に届くまでの時間も、意識してください。
均等なカット・美しい断面・肉汁をこぼさない所作——これらすべてが、お客様への最後の仕上げです。焼きで作った最高の状態を、切って・盛って・届けるまで守り抜く。それが当店のカットと提供の基本です。
切ることは、焼きの続き。
力任せではなく、包丁を滑らすように。肉汁をこぼさず、お客様の口に届けるまでが仕事です。
まとめ
- 切るときは均等さ・美しさ・食感を意識する
- 斜めにスライスすることで外カリ・中しっとりの食感を一口で届ける
- 力任せではなく、包丁を滑らすようにスライドさせる
- 肉汁をカッティングボードにこぼさないことを意識する
- 包丁の切れ味と使い方、両方が大切
- カットから提供までの時間も意識する
→ お肉を焼くこととは|焼きの考え方と基本
→ 包丁の取り扱いマニュアル
→ 接客マニュアル初級編
店主兼料理長|食べログ百名店4年連続選出
東京広尾 お肉屋けいすけ三男坊
肉のカット・焼き・提供までを一貫して行い、
“人生最高の肉体験”をテーマにコースを構築。
