キッチンとホールの連携|インカム・情報共有・タイミングの基本
キッチンとホールの連携が崩れると、必ずお客様に影響が出ます。
大切なのはシンプルで、「情報を共有すること」です。
全員が同じ方向を向いているお店が、一番強いお店です。
キッチンは思っているより音が多い
キッチン内は、水道・火・調理器具など、常に様々な音で溢れています。小さい声での声かけは、ほぼ聞こえていないと思ってください。
だからといって大声を出せばいいというわけではありません。当店では無線インカムを使い、名前を呼んでから声かけすることを基本にしています。「〇〇さん、確認いいですか」と名前を呼ぶことで、確実に相手に届き、「言った・言わない」の問題も防げます。
料理のタイミングは「余裕を持って」声をかける
キッチンスタッフは各料理にかかる時間をだいたい把握しています。ただし、忙しいタイミングや料理が重なっているときは、どうしても遅れることがあります。
そのため、ホールからは次の料理の声かけを早めに入れることが大切です。難しく考える必要はありません。「今からこれ作るとどれくらいかかりますか?」とインカムで聞くだけで十分です。キッチン側はすぐに答えられますし、状況に応じて優先順位も調整できます。
お客様都合で急ぎが発生した場合も同じです。ホールだけで抱え込まず、インカムでキッチンに相談してください。「先にそのお料理を優先します」「一緒にこちらもお願いします」と、全員で情報を共有しながら動くことで、問題はすぐに解決できます。
ホールだけで話してキッチンが知らない状態は必ず失敗する
変にホールだけで話して、キッチンが知らない状態になると間違いなく失敗します。
そしてチームの関係も悪くなります。
インカムの最大のメリットは、全員に情報が同時共有されることです。ひとりに伝えれば、その場にいる全員が状況を把握できます。
デシャップ担当を置いているお店では、この情報の仕分けをすべてその役割が担ってくれます。当店のように小さなチームで動く場合はインカムがその役割を果たします。どちらにしても大切なのは同じです——情報を全員で共有することです。
各テーブルの情報が何より大切
お客様全員に笑顔でお帰りいただくことが目的です。そのためには、各テーブルの状況をキッチン・ホール全員が把握していることが前提になります。
どのテーブルが今どのコースの何皿目か。急ぎのテーブルはどこか。アレルギーや特別な対応が必要なお客様はいるか——こうした情報が全員に行き渡っているお店は、対応力もスピードも別格になります。
情報共有は、大きなことだけではありません。ほんの些細なことでも、共有する価値があります。
- もしかしたらお祝いのシーンかもしれない
- 食べるペースが速い・遅い
- お皿に何か残っていて、苦手なものがありそう
- 年齢層が高いので、カットのサイズを小さくした方がいい
- 妊婦さんかもしれない
こうした気づきをインカムで共有するだけで、キッチンもホールも動き方が変わります。「気づいたことは共有する」この習慣が、お店全体のサービスのレベルを上げていきます。
全員が同じ方向で動けるお店が強いですし、お客様の満足度がまったく違います。連携の土台は、情報共有の習慣です。
連携の基本は情報共有。
インカムで名前を呼んで・早めに声をかけて・全員で状況を把握する。
この3つが揃えば、キッチンとホールは最高のチームになります。
まとめ
- キッチンは音が多い・小さい声は届かない・インカムで名前を呼んで声をかける
- 料理のタイミングは余裕を持って早めに声をかける
- 急ぎや変更はホールだけで抱え込まずインカムでキッチンに相談する
- ホールだけで話してキッチンが知らない状態は必ず失敗する
- インカムは全員同時共有・情報が全体に行き渡る最強のツール
- 些細な気づき(ペース・苦手・お祝い・妊婦など)もインカムで共有する
- 各テーブルの情報を全員が把握しているお店が一番強い
→ 確認する習慣|キッチンとホールの連携が最高の一皿を作る
→ コース全体の流れを把握して動く
→ 複数テーブルを同時に回す
店主兼料理長|食べログ百名店4年連続選出
東京広尾 お肉屋けいすけ三男坊
肉のカット・焼き・提供までを一貫して行い、
“人生最高の肉体験”をテーマにコースを構築。
