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火入れの基本|焼く・しゃぶしゃぶ・炙るの違いと使い分けを解説

火入れの方法は、お肉によって変わります。
焼く・しゃぶしゃぶ・炙る——それぞれに狙いがあり、使い分けることで最高の状態をお客様に届けられます。


焼く

焼きの基本については、前の記事で詳しく解説しています。赤身か脂か・厚みはどうか・中の状態はどうか——この3つを常に想像しながら焼くことが基本です。

牛肉の焼き方の基本|赤身・脂・厚みで変わる火入れのコツ


しゃぶしゃぶ

しゃぶしゃぶは、温度・肉の具合・お客様の好みを見ながら仕上げます。
最後の盛り付けまでが、しゃぶしゃぶの仕事です。

しゃぶしゃぶで最も大切なのは温度管理です。適正温度は70〜80℃。沸騰した状態でお肉を入れると、一気に熱が入ってタンパク質が固まり、旨みと脂が逃げてしまいます。鍋の底に気泡がふつふつと出てくる程度が目安です。

温度が整ったら、そのお肉の薄さと脂の入り具合を見て、くぐらせる時間を調整します。お客様によってお好みの火入れも異なります。さっとくぐらせてレア気味で食べたい方もいれば、しっかり火を通したい方もいます。コースの流れの中でお客様の反応を見ながら、その方に合わせた仕上げを心がけてください。

仕上げの盛り付けは、丸めて畳むように盛り付けます。ただ置くのではなく、形を整えて美しく届けることが大切です。しゃぶしゃぶは提供までの時間が短いため、盛り付けのスピードと美しさを両立させる練習が必要です。


炙る

炙りは、最初から強火はNG。
お肉がびっくりして反り返ります。

当店では炙り寿司を専用の炭火バーナーで仕上げています。炙りには独自の手順があります。

ステップ1|最初は優しく全体を炙る
最初から近づけて強火で炙ると、お肉の繊維がびっくりして反り返ってしまいます。まず全体に優しく遠めから熱を当てます。このとき笹も一緒に炙って香りを立てます。この「香りを立てる」工程が、炙り寿司の風味の土台になります。

ステップ2|自家製煮切り醤油を塗る
全体に火が入ったら、自家製の煮切り醤油を塗ります。タレを塗ることで表面に旨みの層ができ、次の強火でジュワッと仕上がる準備が整います。

ステップ3|強火で短時間、ジュワッと仕上げる
最後に今度は近づけて強火で、短い時間でジュワッと仕上げます。煮切り醤油が表面で香ばしく焼き上がり、旨みが一気に引き出されます。この最後の一瞬が、炙り寿司の仕上がりを決めます。


焼く・しゃぶしゃぶ・炙る——それぞれに狙いがある。
どの火入れも「そのお肉を知ること」と「お客様を想像すること」が出発点です。

まとめ

  • 焼く:赤身・脂・厚みを読んで想像しながら焼く
  • しゃぶしゃぶ:70〜80℃の温度管理が基本・沸騰はNG
  • しゃぶしゃぶの盛り付けは丸めて畳むように美しく
  • 炙りは最初から強火NG・優しく全体→煮切り醤油→強火で仕上げる
  • 笹も一緒に炙って香りを立てることが炙り寿司の風味の土台

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店主兼料理長|食べログ百名店4年連続選出
東京広尾 お肉屋けいすけ三男坊
肉のカット・焼き・提供までを一貫して行い、
“人生最高の肉体験”をテーマにコースを構築。

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