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ハラミが仕入れにくい理由|焼肉屋10年の店主が現場目線で解説

ハラミは、焼肉屋にとって最も仕入れが難しい部位のひとつです。

人気があるから仕入れにくいのではなく、仕入れの構造自体に理由があります。当店もオープンから5年間、ハラミをメニューに載せませんでした。美味しいものを安定して提供できなかったから。今回はその理由を、現場目線で正直にお話しします。


そもそもハラミとは何か

ハラミは牛の横隔膜にある筋肉です。見た目も食感も赤身肉に似ていますが、分類上は内臓肉(ホルモン)になります。呼吸のたびに動き続ける筋肉のため、適度な脂と旨みが凝縮されており、カルビのようなジューシーさと赤身のような軽さを同時に味わえる唯一無二の部位です。

1頭の牛から取れる量は2〜5kg。ただしスジや膜を取り除いた可食部はさらに少なく、実質的に使える量は限られています。この希少性が、仕入れの難しさの第一の理由です。

ハラミとは|部位・特徴を詳しく解説


仕入れが難しい理由① 流通ルートが違う

ハラミが仕入れにくい最大の理由は、正肉(枝肉)とは流通ルートが異なることです。

ロース・カルビ・サーロインといった正肉は、枝肉として市場に流通します。一方、ハラミは内臓肉(副生物)に分類されるため、流通ルートが異なります。副生物は畜産副生物卸売業者が管理・取り扱いをしており、正肉とは別の仕入れ経路になるケースがほとんどです。正肉メインの業者がハラミも扱っている場合もありますが、良質なハラミが安定して手に入るかどうかはまた別の話。ホルモン専門の目利きを持つ業者とのつながりがあるかどうかが、仕入れの質に直結します。

さらに、ハラミは人気の高さから業者間での取り合いになりやすい部位です。どこの焼肉屋も美味しいハラミを出したいですから、良質なものほど流通量が少なく、特定の業者との関係がなければ回ってこない。

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仕入れが難しい理由② 業者との信頼関係が全て

当店はオープンから5年間、ハラミをメニューに載せていませんでした。

理由はシンプルで、美味しいと納得できるハラミが安定して手に入らなかったから。卸してもらえる機会があったとしても、それが続かなければお客様に安心して提供することができません。

お店を続けるうちに繋がりが少しずつ深まり、信頼できる業者さんから安定して卸してもらえるようになってから、ようやくメニューに加えました。老舗の焼肉屋さんが美味しいハラミを出せる背景には、長年積み上げてきた業者との信頼関係があります。これは一朝一夕では作れないものです。


仕入れが難しい理由③ ハラミの美味しさがバレすぎた

率直に言うと、ハラミの美味しさが世の中にバレすぎました(笑)。

人気が出れば市場価値が上がり、価格も比例して上がります。カルビより安い食べやすい部位、というポジションだったハラミが、今では高級部位に近い扱いになっているお店も少なくありません。仕入れ値の上昇は、提供価格にも直結します。

需要が増えても供給量は変わらない(1頭から取れる量は変わらない)。この構造が価格上昇を加速させています。

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良質なハラミはなかなか市場に出回りません。通販で取り寄せるなら、産地・ブランドがはっきりしているものを選ぶのがおすすめです。

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まとめ

  • ハラミは内臓肉(副生物)に分類されるため、正肉とは流通ルートが異なるケースがほとんど
  • ホルモン専門の目利きを持つ業者とのつながりが仕入れの質に直結する
  • 1頭から取れる量が少なく、可食部はさらに限られる
  • 良質なハラミの安定仕入れには業者との長年の信頼関係が必要
  • 人気の上昇で市場価値・仕入れ値が年々上がっている
  • 当店もオープンから5年間はメニューに載せられなかった

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店主兼料理長|食べログ百名店4年連続選出
東京広尾 お肉屋けいすけ三男坊
肉のカット・焼き・提供までを一貫して行い、
“人生最高の肉体験”をテーマにコースを構築。

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