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牛肉の鉄分とヘム鉄|焼肉で貧血予防できる理由と部位別含有量を解説

焼肉は、貧血予防に最も効果的な食事の一つです。

牛肉に含まれる鉄分は「ヘム鉄」と呼ばれ、野菜に含まれる鉄分より4〜6倍吸収されやすい。しかも焼肉の部位によってはほうれん草の3倍以上の鉄分が含まれています。貧血で悩む方こそ、焼肉を賢く食べてほしいと思います。


なぜ貧血が起きるのか

貧血の大部分は「鉄欠乏性貧血」です。鉄分が不足すると血液中のヘモグロビンが減少し、全身に酸素が行き渡らなくなります。その結果、疲れやすい・立ちくらみ・息切れ・頭痛・冷えといった症状が現れます。

特に女性は月経で毎月鉄分を失うため、慢性的に不足しやすい状態にあります。月経のある成人女性の1日の鉄分推奨量は10.5mg(厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」より)。これを食事だけで補うのは意識しないと難しいのが現実です。


ヘム鉄とは?

ヘム鉄とは、肉や魚などの動物性食品に含まれる鉄分のことです。鉄イオンが「ポルフィリン」と呼ばれる有機物に囲まれた構造をしており、この構造のまま腸から直接吸収されます。

この構造が重要で、ポルフィリンに囲まれているため、食物繊維・タンニン・フィチン酸などの吸収阻害物質の影響を受けにくいのが特徴です。また胃腸にもやさしく、非ヘム鉄のように胃壁や腸管を荒らしにくいという利点もあります。

一方、野菜や豆類に含まれる「非ヘム鉄」は吸収されるまでに体内で変換が必要で、タンニンや食物繊維の影響も受けやすい。そのため吸収率に大きな差が生まれます。


ヘム鉄と非ヘム鉄の違い

ヘム鉄非ヘム鉄
含まれる食品肉・魚などの動物性食品ほうれん草・豆類などの植物性食品
吸収率15〜35%2〜5%程度
吸収阻害受けにくいタンニン・食物繊維などで阻害される
胃腸への影響やさしい負担がかかりやすい
ビタミンCとの関係なくても吸収される一緒に摂ると吸収率アップ

「ほうれん草は鉄分が多い」というイメージがありますが、吸収率まで考えると牛肉の赤身の方が圧倒的に効率よく鉄分を摂れます。焼いた牛もも肉の鉄分は、茹でたほうれん草の約3.6倍(日本食品標準成分表2020年版八訂より)。しかも吸収率が4〜6倍高いヘム鉄なので、実際に体で使える量はさらに大きな差があります。


焼肉の部位別・鉄分含有量

以下は100gあたりの鉄分含有量です(日本食品標準成分表2020年版八訂より)。

部位鉄分(100gあたり)特徴
センマイ6.8mg低カロリーで鉄分トップクラス
レバー4.0mg鉄分の王様。ビタミンも豊富
ハツ3.3mgコリコリ食感・食べやすい
牛肉(赤身)2.8mg毎日食べやすい定番部位
もも(シンシン)約2.5mg低カロリー・高タンパク
ヒレ約2.5mg低脂質で鉄分も豊富
ほうれん草(茹で)0.9mg※参考・非ヘム鉄

✔ 焼肉屋目線のポイント
センマイは鉄分含有量がトップクラスでありながら低カロリー。貧血気味の方に積極的に勧めたい部位です。レバーが苦手な方にはハツがおすすめ。クセが少なくコリコリとした食感で食べやすく、鉄分もしっかり摂れます。


鉄分の吸収率を上げる食べ方

  • ビタミンCと一緒に摂る→ レモン・キムチ・サラダとの組み合わせが効果的。タン塩×レモンは栄養的にも理にかなっている
  • クエン酸と一緒に摂る → レモン・酢などのクエン酸がミネラルの吸収を助ける
  • 食事中のコーヒー・紅茶は控える → タンニンが鉄分の吸収を妨げる可能性がある。食後30分以上空けるのが理想

和牛より輸入牛の方が鉄分が多い理由

実は鉄分摂取という観点では、霜降りの和牛より赤身が多い輸入牛の方が有利です。和牛は脂肪交雑(霜降り)を重視して品種改良を繰り返してきた結果、鉄分を多く含む赤身の量が相対的に減っています。鉄分補給が目的なら、赤身の多い輸入牛や国産の赤身部位を選ぶのが正解です。


自宅で鉄分を補うなら

焼肉屋に行けない日は、牛レバーを自宅で取り入れるのが一番効率的です。

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よくある質問

Q. ほうれん草より牛肉の方が鉄分が多いって本当?

本当です。焼いた牛もも肉の鉄分は茹でたほうれん草の約3.6倍含まれています(日本食品標準成分表2020年版八訂より)。さらに牛肉のヘム鉄は非ヘム鉄より4〜6倍吸収されやすいため、実際に体で使える量の差はさらに大きくなります。

Q. レバーが苦手でも鉄分は摂れる?

摂れます。レバーが苦手な方にはハツ(心臓)がおすすめです。ハツは100gあたり3.3mgの鉄分を含み、クセが少なくコリコリとした食感で食べやすい部位です。センマイも鉄分が豊富で低カロリー。赤身肉(もも・ヒレ)も十分な鉄分を含んでいます。

Q. 貧血の人は焼肉を食べてもいい?

むしろ積極的に食べるべきです。ヘム鉄を豊富に含む焼肉は、貧血予防・改善に効果的な食事です。部位はセンマイ・レバー・ハツ・赤身肉を中心に選び、レモンやキムチと一緒に食べると鉄分の吸収率がさらに上がります。

Q. 鉄分はサプリより食事で摂った方がいい?

基本は食事からの摂取が理想です。食事から摂るヘム鉄は体内での調節機能が働くため過剰摂取になりにくいという特徴があります。ただし重度の貧血の場合は医師の判断でサプリや鉄剤を使用することもあります。まずは食事で意識的に鉄分を摂り、改善が見られない場合は医療機関に相談することをおすすめします。

Q. 月経中は特に鉄分を意識した方がいい?

はい。月経のある成人女性の1日の鉄分推奨量は10.5mgで、月経のない男性(7.5mg)より多くなっています。月経中は特に鉄分を失いやすいため、この時期に赤身肉やホルモンを積極的に食べる習慣をつけると貧血の予防に効果的です。


まとめ

  • ヘム鉄は鉄イオンがポルフィリンに囲まれた構造で、腸から直接吸収される
  • ヘム鉄の吸収率は15〜35%で非ヘム鉄の4〜6倍高い
  • 牛肉の鉄分はヘム鉄で、野菜の非ヘム鉄より圧倒的に吸収されやすい
  • 焼いた牛もも肉の鉄分は茹でたほうれん草の約3.6倍
  • 鉄分が多い焼肉部位はセンマイ・レバー・ハツ・赤身肉
  • ビタミンCやレモンと一緒に食べると吸収率がアップ
  • 月経のある女性の鉄分推奨量は1日10.5mg。焼肉は貧血予防に有効な食事

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店主兼料理長|食べログ百名店4年連続選出
東京広尾 お肉屋けいすけ三男坊
肉のカット・焼き・提供までを一貫して行い、
“人生最高の肉体験”をテーマにコースを構築。

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